no と not ってそんなに違うの!?
Hello everyone!
ご覧いただきありがとうございます。
TOEIC 実験記の Delph (デルフ) です!!
今回は「比較」をテーマにして
いろいろと実験していこうと思います。
確か、as とか -er, -est みたいなものを使うんだよね?
そうですね!
長い単語の場合は
more, most を付け加えたり
better, best や worse, worst みたいに
不規則な変化をするものもあります。
英語では、これらを駆使しながら
次の 3 つの方法で比較を表現します。
- A と同じくらい … だ
- A より … だ
- A の中で一番 … だ
今回の記事では、比較シリーズ第 8 回として
優劣比較の慣用表現(パート 2)を見ていきます。
この記事を見ると
次のようなことが分かるようになります。
- 比較級における no と not の違い
- 優劣比較を使った慣用表現(その 2)
是非とも最後までご覧くださいね!
また、比較はシリーズとして投稿しておりますので
チェックしてみたい方は下のボタンから飛ぶことができます
それでは始めていきましょう!
Now let’s start!
比較級における no と not の違い
早速紹介していきたいところですが、
これから紹介する優劣比較の慣用表現は
かなりややこしい訳をするものです。
その際に no が登場しますが、
そのややこしい訳を攻略するためには
この概念を理解する必要があります。
そしてそれと似ている not とはどう違うのか
見ていきたいと思います。
ただし、ここでの no と not は
「比較級で使うもの」とします。
no と not って同じに見えるけど、そんなに違うの?
たしかに同じ否定を表す no と not なので
どれも同じように見えるのですが、
実は否定の仕方が全然違うんです!
えっ!? それってホント!?
では、どう違うのでしょうか?
結論から言うと
次のようになります。
- not を置くと「差が逆転」
( 「プラス」 から 「マイナス」 へ 、「マイナス」から 「プラス」へ)
- no を置くと「差がゼロ」
(「プラス」 から「ゼロ」へ、「マイナス」から 「ゼロ」へ)
へぇ~!そんな違いがあったんだ!
例文で確認していきましょう。
She is taller than I am. <接続詞バージョン>
- not を付けたパターン
She is not taller than I am.
- no を付けたパターン
She is no taller than I am.
彼女と私で背の高さを比べている例文ですね。
最初の例文では、背の高さは「彼女 > 私」です。
では、この例文で比較級の前に
not をつけるとどうなると思いますか?
えーと…。 not は 差が逆転するんだから、背の高さは「彼女 < 私」になるのかな?
そうですね!
not をつけて
She is not taller than I am. にすると
「彼女は私ほど背が高くない」という意味になるので、
言い換えると「彼女は私より背が低い」という事になります。
今度は比較級の前に no をつけるとどうなるでしょうか?
今度は差がなくなる no だから、背の高さは「彼女 = 私」?
そうですね!
no をつけて
She is no taller than I am. にすると、
「私より背が高い」という事は「全くない(no)」
という意味になります。
ここでは、比較級と than の両方を
否定にした読み方にすると分かりやすくなります。
例文でいうと、 tall が no で否定されて short
than にある「差」も no で否定されて「差がない」
といった感じになります。
これらをまとめると
彼女は背が高いという事は全くなくむしろ背が低い
どのくらい背が低いかというと私と同じくらい
といった感じでしょうか。
書き換えるとするなら、
no 比較級 than ≒ as 反意語の原級 as
のような感じになるかと思います。
no と not でこんなに意味が違ってくるんだね!
これを踏まえたうえで、
今回の優劣比較の慣用表現を見ていきましょう!
no more ~ than …
no more ~ than … は
「~ないのと同様に…でない」という意味の
慣用表現です。
この構文で有名なものと言えば
「クジラ構文」と呼ばれているものですね!
「クジラ構文」ってなに?
クジラ構文というのは、
no more ~ than … を説明するときに
よく登場する有名な構文です。
次の例文をご覧ください。
A whale is no more a fish than a horse is.
(馬が魚でないと同様に、クジラも魚ではない)
ご覧の通り、クジラが主語になっていますよね!
この構文が有名になっていることから、
no more ~ than … が
「クジラ構文」と呼ばれている所以なのです。
なるほど~!これが「クジラ構文」なんだね!
この構文を理解するときに注意しておきたいのが、
than 以下の比較対象には次の二つの条件が満たされるものを
持ってこなければいけないという事です。
- 明らかに間違っていること、あり得ないこと
- 話し手も聞き手もそれを認識していること
クジラ構文で確認してみましょう。
A whale is no more a fish than a horse is.
(馬が魚でないと同様に、クジラも魚ではない)
ただ、このままだと分かりにくいので少し手を加えます。
同等比較や優劣比較のところで説明したかと思いますが、
比較は 2 文でできています。
そのうち 2 文目において 1 文目と共通している語は
省略されるのでした。
よって、このクジラ構文を省略せずに書くと
A whale is no more a fish than a horse is a fish.
となります。
クジラ構文でも、原則は同じなんだね!
ということで、 2 文目の a horse is a fish を
検討していきましょう。
「馬は魚である」という意味になると思いますが、
これは明らかに間違っていますよね。
おそらく、みんなそう認識するかと思います。
そのくらいあり得ないことを than 以下に持っていくんだね!
準備が長くなりましたが、いよいよ読み解いていきます。
最初の A whale is no more a fish の部分は
「クジラはより (more) 魚である」ということは「全くない (no)」
という事になるので、
これらを言い換えると、「クジラは全く魚ではない」
といった感じの意味になるかと思います。
more は プラスのイメージで no は マイナスのイメージだから、それを掛け合わせた no more にするとマイナスのイメージがありそうだね!
そんな感じで覚えると分かりやすいかもしれませんね!
話を戻しまして、2 文目の方も読み解いていきましょう。
than a horse is (a fish) も no で否定されるので
「差がない(than を no で否定)」とした方がよさそうですね。
つまり、「馬と同じ」といった意味になるでしょうか。
全体を通すと
次のようになります。
クジラは全く魚ではない。
その「全く魚ではない」という度合がどのくらい同じかというと
馬と同じくらいだ。
ここから、
「クジラが魚でないのは、馬が魚でないのと同じだ」
「馬が魚でないのと同じように、クジラも魚でない」
という意味になります。
理屈で説明するとこんな感じになりますが、
手っ取り早くやるなら、
次のようにしても大体読めるようになります。
- no more を見つけたら than 以前の 1 文目も than 以降の 2 文目も「否定」の意味にする
- 1 文目と 2 文目を同等の関係にする (「~と同じくらい」と訳す)
no less ~ than …
no less ~ than … は
「…と同様に~である」「…に劣らず~」という意味の
慣用表現です。
less って more の反対だから、もしかしてさっきの感じでできちゃうのかな?
そのとおりです!
やり方がほとんど同じなので、
no more ~ than … が理解できるようになれば、
no less ~ than … も難なくできるようになります。
これも例文を使ってやってみましょう!
A whale is no less a mammal than a horse is.
(馬が哺乳類であると同様に、クジラも哺乳類である)
これも例にもれず比較文なので 2 文になっています。
よって、省略せずに書くと
A whale is no less a mammal than a horse is a mammal.
となります。
than 以降の文は、
先ほどの no more ~ than … 構文と同じ発想で
次のようなことである必要があります。
- 明らかにそうであること
- 話し手も聞き手もそれを認識していること
a horse is a mammal. は
「馬は哺乳類である」という意味ですが
これは明らかにそうですよね!
no more は「明らかに違っていること」を than 以降に置くから、確かに反対のことだね!
あとは、no more ~ than … と同じ感じで
読み解いていくだけです。
1 文目の A whale is no less a mammal は
「クジラはより哺乳類でない (less)」ということは「全くない(no)」
つまり、「クジラは哺乳類である」という感じになりますね。
less と no は マイナスのイメージだから、それを掛け合わせた no less にするとプラスのイメージになるんだね!
同じように 2 文目も見ていくと
than a horse is a mammal. が no で否定されて
「差がない」という事になるので、
「馬と同じ」といった感じになると思います。
これらをまとめると次のようになります。
クジラは哺乳類である。
その「哺乳類である」という度合がどのくらい同じかというと
馬と同じくらいだ。
ここから、
「クジラは哺乳類であるのは馬が哺乳類であるのと同じだ」
「馬が哺乳類であるのと同じように、クジラも哺乳類である」
となります。
これも同様に手っ取り早くやろうとするなら、
次のようなことをすることで意味が取れるようになります。
- no less を見つけたら than 以前の 1 文目も than 以降の 2 文目も「肯定」の意味にする
- 1 文目と 2 文目を同等の関係にする (「~と同じくらい」と訳す)
no more ~ than …とは反対の意味になるけど、やり方はほとんど同じだね!
おわりに
今回は「比較」の第 8 弾として
優劣比較の慣用表現(クジラ構文)を見ていきました。
このクジラ構文はとてもややこしい訳をするため、
その構文の中にある no という概念を
not と比べながら確認もしていきました。
no と not の違いは知っているようで知らない
意外な発見があったのではないでしょうか?
意味や作り方をしっかりとおさえて
正確に意味を理解できるようにしてくださいね!
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それでは、今回はここまで!
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