語源を使って一気にボキャブラリーを上げちゃおう!
Hello everyone!
ご覧いただきありがとうございます。
TOEIC 実験記の Delph (デルフ) です!!
今回は、「語源」 について
いろいろ実験していこうと思います。
日本語で語源というと
この言葉の由来は何だろう?
どこからきた言葉なの?
といったように
言葉の成り立ちを
思い浮かべるかと思います。
英語にも、その「語源」みたいなのがあるの?
そうなんです!
実は英語にも、そういった語源というものがあります。
語源に関して込み入ったことは
「英単語を効率的に覚える」
という目的とずれてしまいますので
ここでは割愛します。
しかしながら、これを知って使いこなせれば
語彙力が飛躍的に上がりますので
ぜひとも取り入れてみてください。
それでは始めていきましょう!!
Now Let’s start!
スペルの並びに実は意味がある!?
英単語は一見すると
アルファベットをただ並べた
記号みたいに見えるかもしれません。
実は、英単語のスペルの中に意味が含まれているものがある
というのはご存知でしたでしょうか?
え!? それ本当なの!?
英単語にもそういうのあるんだ!!
英単語のスペルとそれに対応する日本語を
丸暗記で乗り切るしかないと思っていた方にとっては
衝撃的な事実かもしれません。
とはいえ、それは一体
どういうことなのでしょうか?
ピンと来ない方もいるかもしれませんので
いくつか例を挙げて紹介しますが
その前に、これから語源を学ぶ上でよく登場する
簡単な前提知識を見てみましょう。
語源の前提知識
とはいえ、そんなに難しいことではありません。
主に語の先頭に付く接頭辞
主にその中間に付く語根
単語の最後に付く接尾辞
これだけ覚えれば大丈夫です。
これって全部「接頭辞 + 語根 + 接尾辞」 からできてるってこと?
うーん…、全部が全部そうではないんですね。
確かに 3 つのパーツからできているのもありますが、
接頭辞や接尾辞がないパターンもあるんです。
とりあえずここでは
「接頭辞 + 語根 + 接尾辞」(ないパターンもあり)
というのを頭の片隅に入れておくだけで充分です。
それを踏まえて、
早速例を出していきましょう!
例1 : portable【形】運べる
portable は port と able に分けることができます。
port は「運ぶ」という意味の語根
able は 「~できる」という意味の接尾辞で形容詞に変化します。
合わせると、「運ぶことができる」となり
「運べる」という意味になります。
例2 : attract 【動】 引き付ける
同じようにやってみます。
attract は at と tract に分けることができます。
at は「~の方へ」という意味の接頭辞
tract は 「引っ張る」という意味の語根です。
引き付けるといえば
関心を対象の方へ引っ張る感じがすると思います。
例3 : distance 【名】 距離
最後にもう一つ例を出しましょう。
distance は di と st と ance に分けられます
di は 「離れて」という意味の 接頭辞
st は「立つ」という意味の語根
ance は「~すること」という接尾辞で名詞に変化します。
離れて立っている状態は
距離のようなものを感じますね。
こんな感じで英単語のスペルには
それぞれ意味が含まれており
その組み合わせで意味が
出来上がっているのです。
とりあえず、スペルの中に意味があるということは分かったよ。だけど、これだけじゃピンとこないかな…?何か使い方みたいなのがあるの?
そうですね。
これだとただの紹介だけになっていますので、
なぜこの語源が語彙力を劇的に上げるのか、
その真骨頂にこれから触れていこうと思います!
語源のココがすごい!
自分が思う語源のすごいところは
ざっと以下の通りです。
グループ単位で英単語を覚えることができる
語源を覚えると、英単語を芋づる式で覚えることができます!
先ほどの portable を使ってみていきましょう。
port は「運ぶ」という意味の語根でしたね。
これを軸にほかの英単語も見ていきます。
接頭辞の im (中に) を付けると、 import
「中に運ぶ」ということで「輸入する」という意味になります。
次に接頭辞を ex (外へ) に変えると、 export
「外へ運ぶ」ということで「輸出する」という意味になりました。
sup (下に) に変えると、support で「支持する」
trans (超えて) に変えると、transport で「輸送する」
…
他にも port がつく英単語はたくさんあります。
こんな感じで調べていくと
一つの語源に対してグループが出来上がってきます。
しかもそれらは、何の脈絡もない単語群ではないので
個別に暗記するよりもはるかに効率的です!
おお!語源ってパズルみたいな感覚でできるんだ!
確かにそんな感じですね!
語源で語彙力を増やすのは
パズルをやっているかのようです。
見たことがない単語を推測することができる
語源を学習すると
見たことがない単語でも意味を推測できることがあります。
ここでも例を出していきましょう。
discontinue というのは見たことがありますか?
discontinue? 見たことがない単語だなぁ…。
なるほど分かりました。
それでは、この単語の中に
どこか見たことがあるスペルはありませんか?
えーっと…。 あ! もしかして continue とか!?
たしか、 「続ける」って意味があったっけ。
その通り! いい調子ですね!!
今のように、
continue を知っていた場合、discontinue は
その単語に、接頭辞の dis がくっついた英単語
と推測できそうです。
dis は 「否定」の意味を加える接頭辞ですので
これを踏まえて意味を推測してみましょう!
全部合わせると、「続く」のを否定しているということになるね。
続けないということは… もしかして「中止する」!?
正解です!! よくできました!!
discontinue は 「中止する、中断する」という意味です。
こんな感じで、
見たことがない英単語でも、すでに知っている英単語に
接頭辞や接尾辞がついているだけのパターンも
割と多くあります。
知っている英単語から推測できない場合は
分解して推測することになるので
難易度は上がります。
それでも、「推測すること」は可能です。
語源を知ると、「推測」という武器が手に入るんだね!
語源を知らなくて未知の単語を推測できない状態から、
推測できる状態になるのは結構すごいことだと思います。
記憶のフックがとても強力なので思い出しやすい
語源で覚えると、丸暗記よりもずっと思い出しやすくなります。
自分が思うに、この部分が一番大きいメリットではないでしょうか。
英単語を覚えるときいろんな方法があります。
紙にスペルを何回も書いたり、絵を描いてインパクトを与えたり
ゴロを使ったり…
いずれにせよ
元をたどるとやはり「丸暗記」
に行きついてしまいますし
時間がかなりかかります。
語源を知らないと、いかなる工夫をしようと
単なるアルファベットが並んでいるだけの記号に見えて、
記憶のフックになかなかかからないと思います。
確かに…。意味のないアルファベットの羅列に見えるから、結局は丸暗記に頼るしかなかったんだよね…。
一方、語源を知るとどうでしょうか?
想像力は多少なりとも必要ですが
スペルの中の語源は意味がある強力な手がかりになります。
その手がかりが、記憶のフックとなり
思い出しやすくなる。
と自分は思っています。
語源という強力な手がかりが、英単語を思い出しやすくするんだね!
英語の語源は、漢字の部首と似ている?
語源で英単語を覚えるのって、どこかでやったような感覚…。
これってもしかして、漢字の部首とか…!?
いいところに気が付きましたね!
確かに、語源を使って英単語を覚えるのは
漢字の部首によく似ている気がします。
たとえば…
鯉、鯖、鮃、鮎、鰍、鱸、鱒
みたいなのがあったとしましょう。
ちなみにいくつ読めるでしょうか?
こい、さば、ひらめ、あゆ…
うーん、後は分かんないや…。
何個か読めない漢字があるかもしれませんが
読めない漢字があっても
なんとなく「魚」に関係している漢字かな?
と推測できるのではないでしょうか?
同様に、
蝉、蜻蛉、蜂、蟋蟀、蟻、蝶
であれば
「虫・昆虫」関連の漢字かな?
と推測できます。
では、なぜそんなことが推測できるのでしょうか?
推測できるということは、
その漢字の意味を推測できる「何らかの手がかりがあった」
ということです。
それでは、
漢字のどこに注目して意味を推測しましたか?
漢字に「魚偏」とか「虫偏」があったから、そこから推測したよ!
そうですね!
部首の「偏」に注目して、
何か特定の種類を推測したはずです。
漢字にはこういった部首があるので
意味を推測することができます。
英語の語源についても同じことが言えます。
portable, import, export, transport, report … : port (運ぶ)
assist, consist, resist, persist … : sist (立つ)
aspect, perspective, inspect, suspect … : spect (見る)
こうして並べてみると、
確かに部首に近いような気がしますね。
語源で英単語を覚えるときの注意点
さて、こんな風に
語源で英単語を覚える方法はかなり有効であることが
おわかりいただけたと思います。
突き詰めていくと、由来も面白いものが
結構あります。
へぇ~! これってこういう由来なんだ!
おもしろ~い!
語源はほんとに発見の連続です。
学べば学ぶほど面白いです。
しかしながら、
学ぶ上での注意点がいくつかあります。
深追いしすぎない
語源は本当に奥が深いです。
古代の言語からどんな言葉が由来しているのか
言葉の歴史的背景
挙げればキリがないくらいです。
そんな奥が深く面白いが故に
本来の目的を見失うことがあります。
あまり余り深追いしすぎないように
注意しましょう。
語源を使う「そもそもの目的」は?
ここまで語源について
色々と書いてきましたが
語源を使う「そもそもの目的」って
何でしたでしょうか?
古代の言語を覚えることでしょうか?
語源とその意味だけ覚えることでしょうか?
いや、 違うよ? 語源を使って英単語の語彙力を上げるんだよね?
そうですね。
語源はあくまで語彙力を上げる「手段」にすぎない
ということは忘れないようにしましょう。
TOEIC には
ほかにも対策することがたくさんあります。
語源だけに囚われて
他の対策をおろそかにしないようにしましょう。
便利ではあるが「万能」ではないことを念頭に置く
語源は語彙力を上げるのに非常に有効な方法なので
非常に便利ではあります。
しかし、便利だからといって
「万能」かというと、必ずしもそうとは限りません。
その点をいくつか見ていきましょう。
同じスペルで複数の意味がある語源がある
これは、接頭辞によくあることなのですが
同じスペルでも、意味が複数ある語源があります。
いくつか例を挙げていくと
de-
➡ 下に(down)、完全に(completely)、離れて(away)、「否定」(not)
in-
➡ 中に、中へ(in,into)「否定」(not)
こんな感じで
複数の意味が含まれる場合があります。
特に、初めて見る単語を推測するときに
逆に分かりづらくなるかもしれないですね。
こういうこともありますので、注意しておきましょう。
想像力を働かせる必要がある
英単語を分解して語源の意味をすべて捉えたとしても
イメージしづらいものがある
というのはつきものです。
うーん、なんかピンとこないなぁ…。
というのもありますので、
そこから先は色々と
想像力を働かせる必要があります。
自分で想像して作るなり
ネットで調べるなりして
英単語の語源イメージをつかんでみましょう。
まとめ : 語源は使い方次第で強力な武器になる
いかがでしたでしょうか?
語源は語彙力を上げるのに強力な方法です。
ですが、奥深く面白いが故
本来の道である語彙力向上から
それてしまうこともあります。
目的を見失わず
語源を使って強化をしていってください。
具体的な語源につきましては
「語源」のカテゴリーページでご覧になれます。
このページに色々と紹介していきますので
乞うご期待!!
というわけで、今回はここまで
また次回お会いしましょう!!
See you next time !
Bye-bye !
参考
- TEX 加藤 (2017)『TOEIC L & R TEST 出る単特急 金のフレーズ』 朝日新聞出版
- 藤枝 暁生 (2020)『TOEIC L & R TEST 上級単特急 黒のフレーズ』 朝日新聞出版
- ONLINE ETYMOLOGY DICTIONARY
- weblio 英和辞典・和英辞典
- 語源英和辞典
- TOEIC 実験記 | まずはこれだけ!語源で覚える英単語 頻出語根 10 選
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