そうではない? 否定のさまざまな表現を総整理

文体

いろんな否定の仕方があるんだね!

Hello everyone!

ご覧いただきありがとうございます。
TOEIC 実験記の Delph (デルフ) です!!

今回は「否定語」をテーマに、
いろいろ実験していこうと思います。

セータ君
セータ君

否定語って、否定文で使われる not みたいな感じ?


そうですね!

一番よく見かけるのは、否定文でほぼ毎回見かける
not ではないでしょうか。

また、 no や never も
よく見かける否定語だと思いますが

否定を表す語句は、
not, no, never 以外にも多くあります。

今回の記事では、そういった否定語を
整理していこうと思います。

この記事を見ると
次のようなことが分かるようになります。

  • さまざまな否定語の全体像とその使い方
  • 否定語の語順で意味が変わる


是非とも最後までご覧くださいね!

それでは始めていきましょう!
Now let’s start!

さまざまな否定語

「否定」とひとことで言っても、
多くの否定表現があります。

セータ君
セータ君

どんな否定表現があるのかな?



具体的には、次の 4 つに分かれます。

  • 全否定(全体否定): 「~でない」「~しない」
  • 準否定: 「ほとんど~ない」「めったに~ない」
  • 部分否定: 「すべてが~というわけではない」
  • 二重否定:「~でない…はない」


TOEIC では、上の二つがよく出る印象です。

それぞれの主な単語は下表に示してありますので、
確認をしてください。


否定語の種類 否定語
全否定(全体否定) not, never, no, neither, none 等
準否定 hardly, scarcely, barely, seldom, few, little 等
部分否定 not + 100% の語
(not all, not every 等)
二重否定 否定語を二回使う
(never ~ without, no ~ not 等)

 

それでは、これら 4 つの否定語を
順番に見ていきましょう!

全否定(全体否定)

まずは、全否定(全体否定)からです。

これは、「~でない」「~しない」という意味に訳される
否定語です。

セータ君
セータ君

これは、よく使われる意味の否定表現だね!


そうですね!


全否定の語句は
次のようなものが挙げられます。

  • not, no, never
  • nobody (誰も~ない), nothing (何も~ない)
    neither (両方とも~ない) , none (どれも~ない)
  • no one, not any, not anybody
    not anything, not either


セータ君
セータ君

全否定の語句ってこんなにたくさんあるんだ!


全否定に限らずひとくくりに「否定語」と表記はしていますが、

この「否定語」は一つの品詞だけに使われてはおらず、
副詞・形容詞・(代)名詞として用いられます。

例文を見てみましょう。

  • 副詞
    I’ve never heard of such a thing.
    (そんなことは聞いたことがない)

  • 形容詞
    No one except for the staff is allowed to enter this room.
    (スタッフ以外はこの部屋へ入ることができない)
    → No が one を修飾

  • (代)名詞
    I bought two books on IT, but neither was very informative to me.
    (私は IT に関する本を 2 冊買ったが、どれもあまり有益ではなかった)



副詞・形容詞・(代)名詞には
それぞれどんな役割があるのかを思い出しながら
否定語を確認してください。

準否定

次は、準否定を見ていきましょう。

難しそうに聞こえますが、簡単に言うと
「ほとんど~ない」「めったに~ない」のように

完全な否定とまではいかないものの
程度や頻度、数量が少ないことを
否定的に表す
ときに使われる表現のことです。

準否定の分類 準否定語
程度 hardly, scarcely (barely)
頻度 seldom, rarely
hardly[scarcely] ever, almost never
数量 few (数), little (量)
hardly[scarcely] any, almost no 名詞

 

これを踏まえて
例文を見てみましょう。

  • 程度
    I was hardly able to understand the book because it was too complicated.
    (本の内容が複雑すぎてほとんど理解できなかった)

  • 頻度
    I seldom have lunch in the cafeteria unless I am busy.
    (私は、忙しいときを除いて食堂で昼食をめったに取らない。)

    = I hardly[scarcely] ever have lunch in the cafeteria unless I am busy.
    = I almost never have lunch in the cafeteria unless I am busy.

  • 数量
    There are few printing papers left in the warehouse.
    (倉庫にはほとんど印刷用紙がほとんど残っていない)

    = There are hardly[scarcely] any printing papers left in the warehouse.
    = There are almost no printing papers left in the warehouse.

注意すべき準否定語 barely


程度の準否定語である barely は
少し注意する必要があります。

barely は、「かろうじて~」という
肯定的な意味に解釈されるのが普通
ですが

文関係によっては「ほとんど~ない」
と解釈することもあります。

セータ君
セータ君

つまり、barely がどちらの意味になるかは文脈で判断する必要があるってこと?


そういうことですね!

barely という単語に出会った場合は、
気を付けて訳していきましょう。

部分否定

次は部分否定です。

簡単に言うと 、「100 % ということではない」という感じで
一部だけを否定する表現
で、

「すべてが~というわけではない」
という意味に訳されます。

部分否定は「 not + 100%の語 」
という語順で表現できます。

セータ君
セータ君

100 % の語ってどんなのがあるの?


部分否定を作る「100 % の語」は
次のようなものがあります

単語 意味  単語 意味
all 全て(の) quite 全く
every 全ての~ altogether 全く
both 両方とも entirely 全く
always いつも completely 完全に
necessarily 必然的に    

 

例文でも使い方を確認していきましょう。

  • Not all shipments are delivered on time.
    (すべての荷物が時間通りに届くわけではない)

  • She doesn’t always drive to work.
    (彼女はいつも車で通勤しているというわけではない)


二重否定

最後に、二重否定を見てみましょう!

その名の通り、否定語を二つ使って
「~でない…はない」といった感じに
表現する方法です。

セータ君
セータ君

日本語でも「明けない夜はない」みたいな二重否定の表現はあるけど、英語でもそういうのあるんだね!


そうですね!

そして、この二重否定には
「語を否定する」「文を否定する」
の 2 通りあります。

それぞれ見ていきましょう。

語を否定

「not + 否定の意味を表す語」を組み合わせて
肯定の意味になるようにしたものです。

ただし、普通の肯定文よりは「控えめ」な感じになります。

  • Her presentation was not bad.
    (彼女のプレゼンは悪いというわけではなかった)
    → 普通の「良い」よりは控えめなニュアンス



文を否定

否定語を 2 つ使うことによって
肯定の意味にしたものです。

こちらの場合は、普通の肯定文よりも「強め」な感じになります。

  • Nobody didn’t praise her work.
    (彼女の仕事に賞賛しない人はいなかった)
    → 普通の「賞賛した」より強めなニュアンス


否定語の語順に気を付ける


否定語は少し注意が必要なところがあるので
気を付けたいところです。

セータ君
セータ君

そうなの? ただ単に not や never を置けばいい感じに見えるけど…?



実は、否定語をどこに置くかで
意味が変わることがある
んです!

セータ君
セータ君

えっ!? 語順が違うだけで意味が変わっちゃうの!?


基本的に、 not で内容を否定するのは
not 以降の文です。

not の位置が違うと、どう違ってくるのか
例文を挙げて比較してみましょう。

  • She doesn’t always drive to work.
    (彼女はいつも車で通勤しているというわけではない)

always drive to work を否定
= 車で通勤しない日がある

  • She always doesn’t drive to work.
    (彼女はいつも車で通勤していない)

drive to work を否定し、それはいつものこと(always)
= 車で通勤していない


このように、 not の位置で意味が変わってしまうので
語順には気を付けていきましょう。

同じ語順でも意味が違うことがある?


また、同じ語順にもかかわらず
解釈が違ってくることがあります。

例文を見てみましょう。

I didn’t call him because he was on vacation.


一見普通の文に見えますが、
どのように訳しますか?

セータ君
セータ君

えーと…。「彼は休暇中なので、連絡を取らなかった」って訳せばいいよね?


その通りです。

おそらく、そのように訳すのが
ほとんどを占めると思いますが

実は、これにはもう一つの訳が出来てしまいます

セータ君
セータ君

えっ!? もう一つの訳!?


どう違ってくるのか、そのパターンも含め
実際に確かめてみましょう。

  • I didn’t call him because he was on vacation.
    (彼は休暇中なので、連絡をしなかった)

接続詞以降を含めないで否定するパターン
→ 休暇中が理由で連絡をしなかった

  • I didn’t call him because he was on vacation.
    (彼が休暇中だから連絡をしたというわけではなかった)

接続詞以降も含めて否定するパターン
→ 連絡はしたけど、理由は休暇中だからではない


このような感じで、どの内容まで否定するかによって
意味が二つにとれてしまいます。

しかも、その二つの意味も全然違うので
紛らわしくなっていますね。

セータ君
セータ君

ホントに意味が変わっちゃったり、紛らわしかったりするんだ…。 これは気を付けないとね…。


このように、否定語をどこに置くかによって
意味が全然違ってくることがありますので
英文を読むときには十分気を付けていきましょう。


おわりに

今回は「否定表現」について
いろいろと見ていきました。

not 以外にも否定の表現を表す語は
たくさんありましたね。

語順によって意味が違ったり
同じ語順でも違う意味に解釈できてしまったり

否定語は意外と奥が深いです。

否定語は TOEIC に限らず
よく出てきますし、よく使われますので
しっかりとおさえておいてくださいね!


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それでは、今回はここまで!
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セータ君
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