過去分詞はどうして受動態と完了形に使われるのかな?
Hello everyone!
ご覧いただきありがとうございます。
TOEIC 実験記の Delph (デルフ)です!!
今回は、「過去分詞」にスポットを当てて
いろいろ実験していこうと思います。
過去分詞って、受動態や完了形に使われてるあの過去分詞?
そうですね!
あとは、準動詞として使う場合
「~された〇〇」のように
形容詞のような役割を果たします。
準動詞ってなんだっけ?
という方は
準動詞に関することをまとめた記事を書きましたので
こちらも併せてご覧ください。
そんな過去分詞ですが、
受動態と完了形
一見関係なさそうなのに
同じ過去分詞が使われているのって
不思議に思ってたりしませんか?
あ、 言われてみればそうだ! どうして同じ過去分詞が使われてるんだろう?
というわけで、
今回はその過去分詞の正体に
迫っていきたいと思います。
それでは、始めていきましょう!
Now let’s start!
文法の確認
まずは、受動態と完了形について
簡単に見ていきましょう!
今回は「過去分詞」に焦点を当てているので
詳しいことに関しては別記事で書いていきます。
受動態
受動態は、何らかの行為を受ける側が主語になり
「~される」と表現するものです。
逆に、行為をした側を主語にして「~する」と表現するのは「能動態」というよ!
受動態は
be + 過去分詞
を使って表現できます。
受動態に関する詳しいことは、
あえてその形! 受動態に潜む隠れたニュアンス
に書きましたので併せてご覧ください
完了形
完了形は 経験・完了(結果)・継続を表現するときに
使われます。
have(had) + 過去分詞
を使って完了形を表現します。
過去分詞の正体とは?
簡単に確認したように、
受動態も完了形も
過去分詞が使われています。
一見関係なさそうな文法で使われる
この「過去分詞」の正体は
いったい何なのでしょうか?
過去分詞の正体
すなわち本来持っているイメージは、
「過去の行為の後に起こった結果・状態」
です!
「過去の行為の後に起こった結果・状態」?
これだけでは分からないと思うので
何か例を出していきましょう。
それじゃ、「彼はこの本を読んだ」っていうのはどうかな?
いいですね!
それではその文章でやってみましょう!
まず、過去分詞は
「過去の行為の後に起こった結果や状態」なので
その結果や状態がなくてはいけません。
因果関係というのがあるように
原因がなければ結果はありませんので、
その結果や状態を作った原因があるはずです。
そしてその原因にあたるのが
過去の行為ということになります。
例を交えてまとめると
本を読んだ(過去の行為:原因) ➡ 本を読んだ後の結果・状態 (過去分詞:結果)
という感じになるでしょうか。
過去分詞はこの「彼が本をペラッと開いて読んだ後の結果や状態」
のことを指しますが、
この状態や結果は
する側とされる側で視点が変わってきます。
される側の視点 : 受動態
本の視点であれば、「読まれている状態」ですね。
これが受動態における過去分詞になります。
This book is/was read by him. (この本は彼に読まれている/読まれた)
する側の視点 : 完了形
彼の視点であれば本を読んだ結果、
「読むのを完了して終えている状態」
ということが言えます。
これが完了形における過去分詞になります。
He has/had read this book. (彼はこの本を今読み終えた /(過去のある時点で)読み終えた)
「過去の行為の後に起こった結果・状態」というのは一緒だけど、される側なら「受動」の意味に、する側なら「完了」の意味に過去分詞が派生していくってことでいいのかな?
そういうことになりますね!
受動態と完了形に使われる過去分詞は
実はもともとイメージが一緒で、
する側、される側によって
意味が派生するということだったんですね!
TOEICで受動態と完了形が良く出てくる Part とは?
過去分詞が使われる受動態と完了形ですが、
なぜこの二つの文法を取り上げたかというと
その理由は大きく二つに分かれます。
① Part 1 でよく出てくる表現である
② 発音が似ていて紛らわしいのに全然違う意味になる
Part 1 はリスニングの写真描写問題ですが、
受動態と完了形がよく出てきます。
その中でも特に注意すべきなのは
現在完了形 + 受動態
現在進行形 + 受動態
この二つです。
「~され終わっている」、「~されているところだ」みたいに訳せば良さそうなんだけど、この二つに注意するのはどうして?
では、なぜこの二つに注意が必要なのか
見ていきましょう!
発音が紛らわしい
確かに「訳す」という面であれば
さほど難しくないかもしれませんが、
問題は発音がよく似ている点にあります。
have been p.p(現在完了形 + 受動態)
be being p.p (現在進行形 + 受動態)
been は軽めに「ビン」
being は 少し長めに 「ビーイン」
と「ビ」から先の間合いの長さ
くらいしか違わないので
結構紛らわしいと思います。
been と being の発音ってそれしか違わないんだ…。 確かに紛らわしいね…。
さらに、ここから三単現で変化すると
has been ~
is being ~
となりますが、
has も is も「ハズ」や「イズ」みたいに
はっきりと発音はされず
軽めに「ハズ」や「イズ」と発音されるので
ほぼ同じように聞こえます。
こうなっちゃうと、余計紛らわしくて聞き間違えそうだね…。
発音が似ているのに意味が全然違う
そして、さらに厄介な点は
こんなに発音が似ているのにも関わらず
意味が全然違ってくるということです。
それぞれ確認してみましょう。
現在完了形 + 受動態
現在完了形 + 受動態(have been p.p )
はすでにされた「完了の状態」を表すので
キチンと並べられていた状態であったり
積みあがった状態であったり等
すでに誰かによってやり終えているのが
分かるようなニュアンスです。
現在進行形 + 受動態
一方、
現在進行形 + 受動態(be being p.p )
は「今」されているということなので
人によってキチンと並べられたり、
積み上げられたり等していますが
まだやっている最中ということになります。
完了形のようなすでに終わっている
状態のニュアンスにはなりません。
まとめると以下のようになります
The table has been cleaned.(現在完了 + 受動態)
テーブルが片付けられた
➡ 片付いた状態
The table is being cleaned. (現在進行 + 受動態)
テーブルが片付けられているところだ
➡ 片付けてる最中
文字にすると簡単かもしれませんが
これを聞き取るとなると、
発音が似すぎて結構ややこしいです。
しかも意味が違うので、
注意して聞かないと間違えてしまうことがあります。
意味を取り違えないように
気をつけながら解いていきましょう!
おわりに
一見関係なさそうな
受動態と完了形ですが、
過去分詞の持つ
「過去の行為の後に起こった結果・状態」
というイメージは共通していて
そのイメージは
「する側・される側の視点」により
受動の意味や完了の意味に派生していく
ということでしたね。
また、これに関連して
受動態と完了形は
Part 1 によく出てくることと
発音がよく似ているのに
意味が全く違ってくるから
注意して聞き取りましょう
ということも書いていきました。
この記事で、少しでも解決できて
お役に立つことができればば幸いです。
というわけで、今回はここまで
また次回お会いしましょう!!
See you next time !
Bye-bye!
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