仮定法って何を仮定するの?
Hello everyone!
ご覧いただきありがとうございます。
TOEIC 実験記の Delph (デルフ) です!!
今回は「仮定法」をテーマに、
いろいろ実験していこうと思います。
仮定法って結構難しいイメージあるよね…
確かにそう感じるかもしれません。
仮定法は高校の終盤あたりに登場するので、
ラスボスのような雰囲気があるような気がします。
しかも、ここ最近では仮定法が天下りして
中学でも学習するらしいですね。
そんな仮定法ですが、何回かシリーズに分けて
投稿していこうと思います。
そのシリーズ第 1 回として、
仮定法の初歩あたりまで見ていきます。
この記事を見ると
次のようなことが分かるようになります。
- 「仮定法」とは何か
- 仮定法過去・仮定法過去完了の基本的な作り方とその意味
是非とも最後までご覧くださいね!
「その他の仮定法を知りたい」って人は下のボタンからすぐ飛べるよ!
それでは始めていきましょう!
Now let’s start!
仮定法とは?
まず、仮定法とはいったいどういうものなのでしょうか?
参考書や問題集では次のように
お堅く書かれているのを見ると思います。
- 「現在の事実と反する仮定」
- 「過去の事実と反する仮定」
- 「実現の可能性が低い仮定」
ただ、この記述では
どんな時に使うのかピンとこないのではないでしょうか?
確かに、この説明じゃ何に使うのかよく分かんないよ…。
では、仮定法は何に使うのかというと
今の現実やすでに起こった事実に対して
「ありえない」ことを言うときに使います。
例えば、
「もっとお金があったらなぁ…」
「私が鳥だったら…」
のような「妄想」や
「あの時あんなことしていれば…!」
のような「後悔」が挙げられます。
他にもいろいろありますが
この二つの用法は仮定法での代表的な使われ方なので
頭に入れておきましょう。
仮定法の基本的な作り方
では、仮定法はどのように作ればいいのでしょうか?
その基本的な作り方を見ていきましょう。
今回は、仮定法で最も基本的な
仮定法過去と仮定法過去完了を紹介していきます。
仮定法過去
まずは、仮定法過去から見ていきたいと思います。
仮定法過去は次のような文構造です。
If S +V の過去形*… , S’ 助動詞の過去形 + V の原形 ~
「もし S が(今)…するなら、S’ は ~ するだろうに」
* V の過去形が be 動詞の場合は、人称・単複関係なく were
助動詞の過去形は
would, could, might, should が使えます。
よく使われるのが would と could なので、
まずはこれだけでもおさえておくといいと思います。
例文を見てみましょう。
If I had a lot of time, I would travel.
(もし時間がたくさんあるなら、旅行するのに)
これを言い換えると、現実のほうでは
「時間がないから旅行できない」という事になります。
繰り返しにはなりますが、
これは「現在の現実に対しての妄想」であることは
忘れないようにしてください。
用語では「仮定法過去」と銘打っていますが、
伝えている内容は現在の現実に対する妄想です。
結構ややこしいね…。現在のことを言ってるのに「過去」って…。
確かにそうですね。
混同しないように気を付けましょう。
ちなみに、仮定法の世界では
If 節にあたる従属節のことを「条件節」
主節のことを「帰結節」と呼びます。
余裕があればついでに覚えておくといいかと思います。
仮定法過去完了
次は、仮定法過去完了について見ていきましょう。
仮定法過去完了は次のような文構造です。
If S +過去完了形… , S’ 助動詞の過去形 + have + 過去分詞 ~
「もし S が …したなら、S’ は ~ しただろうに」
仮定法過去と比べると
If を含んだ文(条件節)の動詞が、過去形から過去完了形に
変わりましたね。
一方、If を含んでいない文 (帰結節) の方は、
助動詞の過去形 + 動詞の原形 から
動詞の過去形 + have + 動詞の過去分詞 に
変わりました。
例文を見てみましょう。
If I had had a lot of time, I would have traveled.
(もし時間がたくさんあったなら、旅行したのに)
これも仮定法過去と同様な考え方をします。
つまり、「時間がなかったから、旅行へ行けなかった」
という過去の事実を含んでいます。
そういう事実に対して
「後悔」だったり「残念」という気持ちを表すときに
この仮定法過去完了が使われます。
こちらも用語では「仮定法過去完了」と銘打っていますが、
伝えている内容は過去の現実に対する後悔や残念な気持ちです。
過去完了にある「過去の一時点に対しての完了・結果…」
みたいなものは関係ありませんので、
混同しないように注意しましょう。
過去形で「距離感」をとる?
そういえば思ったんだけど、どうして現在のことなのに過去形を使ったりするの?
確かにそう思いますよね。
このことは
過去のことだけではない! 過去形が表す共通のイメージとは?
の記事で少し触れていますが、
実は、過去形には「距離感」のイメージがあります。
そのイメージを利用しているのが仮定法です。
過去形で「距離感」をとることが、仮定法とどう関係するの?
ここで思い出していただきたいのですが、
仮定法は、「妄想」や「後悔」といった
現実や過去の事実に対してあり得ないことを
表現したいときに使うものでした。
では、過去形にすることによって
何に対して「距離」を取って妄想や後悔をするのでしょうか?
それは「現実」「事実」です。
現実や事実から距離をとることによって、
「現実のことではないよ!」
「単なる妄想だよ!」
といったことを表すことができます。
そして、仮定法過去完了についても同じ発想で
過去に対する事実から距離をとることで表現できます。
過去形だけではそういうのは表せませんが、
過去からさらに一段階の過去を表す方法として
過去完了で表すというのがあります。
この過去完了を使って、過去からの距離感を作り出している
というわけなんです。
なるほど! 仮定法は、現実や事実と「距離」を取るイメージをすれば分かりやすいね!
難しそうなイメージのある仮定法ですが、
現実や事実から「距離」を取るという方法で
「妄想」や「後悔」を表現するのは
なかなか面白いのではないでしょうか。
仮定法ではない if 文との見分け方
if がつく文ってなにも仮定法だけじゃないんだよね。 それと見分ける方法はあるの?
確かに、仮定法に if はよく使われるので
「仮定法といえば if」 というのを思い浮かべがちです。
しかし、if だけに気を取られすぎると
仮定法でない if との区別がつかなくなります。
また、if がない仮定法もありますので
それにも対応できなくなります。
if も大事なのですが、それよりも一番注目していただきたいのが
帰結節(主節、if 節でない方)にある助動詞の方です。
まずは、would, could, might, should から判断するってこと?
そうですね!
特に would, could は仮定法で頻繁に登場するので、
これらが英文にでたら、最初は仮定法の可能性を考えてください。
直説法と仮定法
先ほど出てきた「仮定法でない」という言葉ですが、
その「仮定法でない」ものにもキチンと名前があります。
普段から必ずと言っていいほど見かける
This is a pen. や I go to school. のような
いわゆる「普通の文」のことを「直説法」と言います。
では、直説法と仮定法の違いはどこにあるのでしょうか?
例文を見てみましょう。
★ 仮定法
If it were fine today, I would go hiking.
(もし今日晴れなら、ハイキングに行くだろうに)
★ 直説法
If it is fine tomorrow, I will go hiking.
(もし明日晴れたら、ハイキングに行きます)
繰り返しになりますが、
仮定法は「現実や事実に対しての妄想や後悔」を表します。
なので、例文(仮定法)での現実は
「今日は晴れていなくて、ハイキングに行けない」
という意味が隠されています。
一方、直説法の方はどうでしょうか?
仮定法ではないので、妄想や後悔といった
現実や事実に対してあり得ないことを表現しているわけではありません。
つまり、直説法は「そうなる可能性が十分ある」という事になります。
仮定法は「ありえない」「可能性がかなり低い」ことを表現するけど、直説法は「十分ありうる」ことを表現するんだね!
おわりに
今回は「仮定法の基本」について
見ていきました。
難しそうなイメージがある仮定法ですが、
現実や事実との距離を取ることによって、
今ある現実やもう起こってしまった事実に対して
「ありえないこと」や「可能性が限りなく低い」ことを
表現するのがその文法の正体です。
TOEIC でもたびたび登場する仮定法ですので
しっかりとおさえておきましょうね!
「勉強になった!」
「役に立った!」
「疑問が解決してスッキリした!」 …etc
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それでは、今回はここまで!
See you next time !
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