なんか時制がよくわかんない…。どうしてなのかな?
Hello everyone!
ご覧いただきありがとうございます。
TOEIC 実験記の Delph (デルフ) です!!
今回は「時制」をテーマにして
いろいろと実験していこうと思います。
とはいっても、個々の時制についてではなく
もっと広い「時制全般」についてです。
英語の時制ってたくさんあるから、良く分かんなくてごちゃごちゃしてるよ…。
ということありませんか?
それもそのはずで、日本語にはない概念が
英語には含まれています。
そんな意外と奥が深い
英語の時制を見ていきたいと思います。
それでは始めていきましょう!
Now let’s start!
時制ってそもそも何?
まず手始めに、「時制」について
確認していきましょう。
時制とは「そもそも」何のことでしょうか?
え? 時制って、現在形とか現在完了形みたいなことじゃないの?
うーん…。
確かにそうなのですが、
もっと根本的なところです。
とはいえ、あまりピンと来ないと思うので
例を挙げてみましょう。
たとえば、過去のことを話したい場合は
どう言いますか?
「行った」とか「食べた」みたいに、「~した」って言うよ!
そうですね!
あとは、「大きかった」「面白かった」みたいに
「~だった」というのもありますね。
同様に、今現在のことを話したい場合
「~します」「~です」 になりますし、
未来のことを話したい場合は
「~するつもりです」「~でしょう」
といった感じに言うと思います。
このように、話したい時間帯に合わせて、
語尾を変えているのが分かるかと思います。
言われてみれば当たり前のことだけど、これが「時制」ってこと?
そうですね!
参考書では小難しい言葉で
時制を説明されているのですが、
もっと簡単に言ってしまえば
「~だった」「~する」のような言い方を、
英語ではどう表現するのか?
というのが「時制」です。
「時制」を理解するには、今の話題が
「過去のことなのか?現在のことなのか?未来のことなのか?」
を見極めることが重要です。
「完了形」が一番難しい?
ここまで説明したものは日本語にもあるので、
想像がつきやすいと思います。
しかし、英語の時制はこれだけではないはずです。
確か、進行形と完了形があったよね?
そうですね!
進行形は様々なニュアンスがありますが、
「~しているところ」
「~している途中、最中」
といった感じに
漢字が示している意味になりますので
何とか想像がつきます。
ですが、問題はその次の「完了形」です。
これが英語の時制の中で
一番難しく感じるのではないでしょうか?
たしかに、「完了形」って理解するのに時間がかかったよ…。
では、なぜ「完了形」が
難しく感じるのでしょうか?
「完了形」は日本語にない概念
完了形が難しく感じる理由は
実はすごくシンプルです。
完了形という時制は、実は
「日本語にない概念」だから
です!
えーっ!? そうなの!?
日本語にはない概念な故、
この完了形については時間を掛けて
しっかりと説明するべきなのですが
- 経験・継続・完了・結果 の 4 つの用法
- yesterday や ~ ago には現在完了と一緒に使えない
…みたいな感じに
なぜか 1 対 1 の公式のような丸暗記に走って
それで済ませてしまっています。
これでは、
完了形の持つ日本語にないニュアンスや
よくある「過去形と現在完了の違い」が
良く分からなくなり、
太刀打ちが出来なくなってしまいます。
とはいえ、日本語にない概念なので
完了形が難しいと感じるのは
ある意味当然なのかもしれませんね。
日本語の時制と英語の時制って、結構ズレがあるんだね…。
そうですね。
日本語と英語の時制には「大きなズレ」がある
ということだけでも頭の片隅に入れておきましょう。
時制を理解するコツ
日本語と英語の時制にズレがあることは分かったけど、何か理解できるコツはないのかな?
確かに、そういう大きなズレがあるので
難しいと感じるのですが
時制を理解する捉え方のコツはあります。
それは、
「点」としてとらえるか
「線」としてとらえるか
時制を理解するには
これを必ず意識しておきましょう。
時制に「点」と「線」があるの?
ここからは区別をしやすいよう
点としてとらえている時制を「点時制」
線としてとらえている時制を「線時制」
と呼ぶことにします。
点時制と線時制の決定的な違い
「また新しい時制が出てきたのか…」
とは思いますが、
単に分類するために「点時制」「線時制」
と言っているだけなので実質変わりません。
それでは、この「点時制」と「線時制」の
決定的な違いは何でしょうか?
それは
「完了形」を使うか使わないか
です。
え? たったそれだけでいいの?
意外かもしれませんが、
これだけなんです!
それでは、どれがどの時制になるのかというと
完了形を使わない方が「点時制」で
使う方が「線時制」です。
そして、進行形であったとしても
変わりません。
単なる進行形は「点時制」で
完了進行形は「線時制」となります。
簡単にまとめると
下表のようになります
単純時制 | 進行形 | |
---|---|---|
点時制 | 過去、現在、未来 | 過去進行、現在進行、未来進行 |
線時制 | 過去完了、現在完了、未来完了 | 過去完了進行、現在完了進行、未来完了進行 |
点時制と線時制の分類が分かったところで
今度はその時制について
もう少し深掘りしていきたいと思います。
点時制
点時制は、
とある一点の時間帯を起点としている
時制のことです。
とはいえ、
そんなに難しく考える必要はありません。
というのも、この点時制は
日本語と共通しているからです。
なので、
英語の過去形・現在形・未来形や
これらの進行形は
比較的分かりやすいのではないでしょうか。
それじゃ、普段から話している日本語は「点時制」って考えていいのかな?
そう思っても大丈夫だと思います!
線時制
それに対し、線時制は
一定期間の時間帯を起点にしている
時制です。
ただ、これだけでは分からないかと思いますので
代表的な線時制である
現在完了に焦点を当てて説明していきます。
現在完了は
「とある一点の過去が発生して
その状態が今でもずっと続いている」
というのが基本イメージです。
起こった過去の状態が今でも続いているからそれが「一定期間の時間帯」ってことなのかな?
そんな感じですね!
そして、その「一定期間の時間帯」を
「線」とみなしているわけです。
現在完了の 4 用法
先ほど説明したことを踏まえて、
現在完了の 4 用法を当てはめてみましょう。
完了
I have finished my homework.
(私は宿題を終えました)
日本語では「終えました」と過去形になっていますが、
英語ではニュアンスが違います。
「宿題を終えたのは過去のこと」というところまでは
日本語と同じです。
ただし、英語の現在完了はそれだけではなく
その状態が続いているというニュアンスも
併せて持っているのです。
今回の例だと、「宿題が終わってその状態は今も続いているよ」ってこと?
そうですね!
それが現在完了の持つ完了用法です。
完了形って日本語で表すのが難しそうだね…。
そうですね。
日本語には線時制の概念がありませんので、
それにあたるピンポイントな表現を見つけるのは難しそうです。
結果
I have lost my key.
(カギをなくしてしまった)
「~してしまった」といかにも完了っぽい
形をしていますが、
これもよく見ると「カギをなくした」という
単なる過去のことを言っているだけなので、
日本語では現在完了のニュアンスが行き届いていません。
英語でのニュアンスは
「過去にカギをなくして
その状態が今も続いている」
ということなので、
今もカギがない状態です。
仮に、これを過去形にして I lost my key. にするとどうなるの?
そうなると、単に「カギをなくした」という
事実を言っているだけになります。
「カギをなくした」という過去は確かにありますが
過去形は点時制なので、ただポツンとした感じのニュアンスで
言っているだけになります。
現在完了にあった「その状態が現在まで続いている」
というニュアンスはないので、
その後どうなったのかまでは分かりません。
「途中で見つかった」かもしれないし、「今も見つかっていない」のかもしれないんだね!
そんな感じです!
経験
I have studied French.
(フランス語を勉強したことがある)
先ほどの要領でいくと
「フランス語を勉強した状態が今も続いている」
といった感じになります。
これが過去形になると
「勉強したよ」という単に事実を伝えているだけです。
勉強したから「分かる」のか、勉強したけど「分からない」のかは謎のままということ?
そうですね!
そして、現在完了で使うと「今でもフランス語が分かる」
というニュアンスが生まれます。
継続
I have lived in Tokyo for 2 years.
(東京に 2 年住んでいます)
日本語では「住んでいます」と現在形で表しますが、
これにつられて英語を現在形にすると、
「生まれてからずっと住んでる」という
普段からのニュアンスになります。
あれ? ずっと住んでるのに 2 年間?? ちょっとおかしくない??
そうですね。
こんな感じで現在形にすると
ちぐはぐな文章になってしまいます。
というわけで、ここは現在完了にして
「過去に東京に住んでいて、
その状態が今も続いていますよ」
というニュアンスにする必要があります。
ちなみに、過去形にすると
「東京に 2 年住んでいました」という事実を
言っているだけのニュアンスになり、
そのあと「住んでいる」のか「住んでいない」のかは、
過去形からは分かりません。
おわりに
今回は「時制」について
全体的な構図を見ていきました。
日本語には「完了形」にある
線時制の概念がないので
理解するには時間がかかるかもしれません。
もしかすると、
時制を「点」または「線」で考える
ということ自体初めて聞いたという方も
結構多いのではないでしょうか。
しかしながら、英語の時制を理解するうえでは、
この考え方は非常に重要になってくるので
繰り返し見て
理解を深めていきましょう!
それでは、今回はここまで!
See you next time !
Bye-bye!
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